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果物種+中種法+エキスかけ継ぎによる自家製天然酵母パンの作り方

 <Step 1 >果物から酵母を育てる
1. 用意するもの
・きれいに洗ったガラス瓶。(200cc以上入るジャムの空き瓶などが良い)
・水(冬はぬるま湯)
・油がついていないレーズン 大さじ山盛り1〜2杯
(油がついているとテカテカ光っていて、ついてない物は白い粉を吹いた様になっている。リンゴ、ブドウ、 夏みかん等の果物+ハチミツ(砂糖)でも良い。加えるハチミツは水の量の最大2割。果物が甘ければ少な目、甘くなければ多め。ブドウは糖度が高いのでハチミツを入れなくても大丈夫。逆に、レーズンなどのドライフルーツを使う時には蜂蜜や砂糖は入れない。)
2.瓶に、レーズンとレーズンの高さの二倍の水を入れて室温に置く。
室温が20℃以下の場合は、30℃の水に瓶ごとつけるなどして暖める(最初だけ。そのお湯がさめたら後は室温)。寒いからといって直射日光は当てない。真夏は涼しい場所に置く。

誰かが作った酵母エキスが手に入れば少し入れる。失敗も少なく、 24時間以内に酵母液が出来る

3.レーズンが水を吸って膨れて水面に出そうになったら、水を足す。

4. 日に数回(多ければ多いほど良い)、瓶の蓋を開けて瓶を軽くゆする。(カビ防止と酸素補給)

 

→STEP2へ  
<Step2>  酵母液の完成のみきわめ
(1) 3日以内にレーズンのまわりから泡が出始める。4日目に入って一粒の泡も出なければ、 30度に暖めてみる。(それでも泡が出なければやり直す)

(2) 瓶を振って蓋を開けた時に液が一瞬で白く濁る(細かい泡が出る)まで、さらに1〜3日置く(これがコツ)
その間も日に数回、瓶を振って蓋を開けてガスを抜く。(不要な炭酸ガスを出して酸素を入れるため)

(3) 茶こしなどでこし、液体部分を密閉瓶に入れて冷蔵庫で保存する。
この時、レーズンは甘みもなく、指で押すとつぶれるくらいスカスカになっている。(最初に酵母液を入れて短時間で作った場合はレーズンはまだプリプリで食べられる。

この酵母液はエサを与えることにより、何年も継ぎ続けることができる。エサは果物と水、リンゴジュース、 レーズンと水など。 (※1)

リンゴジュースで継いだ酵母液。サイダーとして飲めます。瓶をゆすってから蓋を開けるとこんなに泡立ちます。
→STEP3へ

<Step3> 中種作り
パンを作る前日に中種を作る

(1) 酵母液(室温に戻しておく)と小麦粉(全粒粉でも良い)を混ぜ、匙やマドラーでよく混ぜ、瓶に入れる。
(液と粉の割合は、粉1に対してエキスを0.5(パン生地と同じ割合)〜1.5(ゆるゆる)。私はいつも1:1。ヨーグルト状の硬さがお勧め。後のために計量をしておく)あればモルトエキス少々入れる。

(2) 室温で数時間(気温24度ぐらいで5〜6時間が目安。冬は10時間以上かかる)置くと 全体に泡が出て中種完成。冷蔵庫で2日程度保存可
(※2)
24時間経っても泡立たない時、その中種は失敗しているのでパン作りに進んではいけない。 酢の臭いがして、なめると刺激的な酸味がした時も、中種は廃棄。酵母液をリフレッシュした後に中種を作り直す。
酵母液のリフレッシュ法
酵母液:水:ハチミツ=1:1:0.2〜0.4、(なめて甘い程度)に混ぜて、液がビールかサイダーの様に泡立つまで室温に置く)

乳酸菌系の心地よい酸味は大丈夫らしいが、私は酸っぱいパンは嫌なので酸味が強ければ廃棄してしる。

写真は全粒粉使用。
輸入小麦の強力粉の場合、水と1:1では生地が硬くなるが問題ない。 写真の様に2倍に膨れて見えるかどうかは粉と水の加減により変わる。水が多いと泡が表面から抜けるのでそれほど膨れない。粉が多いと3倍ぐらいまで膨れる。気泡がたくさん出ているかどうかで判断。

粉とエキスの割合は1:0.5(パン生地と同じ割合)〜1:1.5(ゆるゆる)程度。水分量の違いで発酵の見極めに違いがあるので、いつも同じ割合にしてコツをつかむこと。

ちなみに、私のお薦めの粉は「江別製粉TypeER ハードブレッド専用粉(クオカで買えます)」これを使って中種を作ると酵母が早く増える気がします。粉は信頼できる所で買った物が良いです(あまり古い粉は良くない)。富澤商店もお勧め。


[参考]中種作成時の、粉の種類による比較

左はエキス50g+グラハム(皮入り全粒粉)25g+強力粉25g
右はエキス50g+強力粉50g+水5g
(強力粉だけの場合は吸水力が高くて堅くなるので、柔らかさを同じにするために水を少し加えた)
[結果の比較]
タンパク質分解酵素を多く含む全粒粉の方が発酵が早いと予想されたが、目立った違いはない様に見える。
グラハム入りはグルテンが少ないので泡がどんどん抜けるが、強力粉だけの場合はグルテンの膜の力が強いので泡が抜けずに生地が大きく膨らむ。
気泡の大きさは、グラハム入りの方が大きく、強力粉だけの方は細かい。これもグルテンの膜の違いか?
中種の発酵力の違いはまた後日。グラハムではなく、普通の全粒粉の場合でも違いがあるかもしれない。粉の10%を全粒粉にしたものと、白い粉だけの場合とで比較してみた所、目立った違いは見られなかった。

<Step3'> 中種2作り(省略可だが、冬や酵母の元気がない時は作ると良い)

Step3で作った中種にさらに粉と水を加えて(中種:粉:水=2:1:1、1:1:1、1:2:2、など適当で良い)、同様に泡立つまで室温に置いた後冷蔵庫で休ませる。
この工程は省略可だが、こうやって何段階もかけて少しずつ酵母を増やしていった種を使う方が、一次発酵時間も短く済み、よく膨らむパンができる。酵母エキスの香りが弱くなるが、くせのない味のパンができる。

私は冬は中種2の工程を入れることが多い。中種1では粉:エキス=60g:60gでゆるめに作り、全体が上から下まで思い切り泡だった所で、中種2として粉のみ40gを加えてパン生地と同じ硬さに仕上げている

→STEP4へ


<Step4> パン作り

カンパーニュ風丸パンの作り方はこちら

→食パン(準備中)

→バタール(準備中)
 


補足事項(読まなくてもパンはできますが、興味のある方はお読み下さい。)
(^-^)v

※1






酵母エキスの残りを清潔なビンに入れ、りんごジュースを加えて室温に置き、泡が立ち始めたら冷蔵庫で保管。継ぎを繰り返すと酵母の力が強くなるようだ。こうして何年も継いでいる人もいる。私のエキスも2年以上になる。パン作りをしない時は冷蔵庫で1ヶ月放置しても酵母は死なない。ただ、1ヶ月も放置したジュースをパンに入れるのは気がひけるので、少量を残して廃棄して、新しいジュースを加えて酵母を育て直すと良い。

果汁100%のジュースはできるだけ添加物の少ない良質な物を使う。エサとして与えるので濃縮果汁還元でも加熱殺菌済みでもOK。水と小さく切った果物でも良い。
砂糖だけでいいかどうかはやったことがないので不明。蜂蜜+水も良い。いろいろ混ぜても問題ない。

果汁ではなく、にんじんや山芋のすり下ろし、お粥、甘酒を水で薄めたもの等もいい。野菜で継ぎ続けることは難しい(こまめなエサやりが必要)が、中種と考えて使ってみて。美味しいパンができます。(そのまま何日保存できるかは普通と同じに考えて、果物やジュースなら1週間は平気、ハチミツ水はもう少し長くても平気、すり下ろした野菜は2日ぐらい?)

エキスとジュースの割合には決まりはない。エキスの量が少なければ酵母液の完成に 時間がかかり(条件によるが、
100ccのジュースにエキス小さじ1杯程度では半日〜1日、 エキスとジュース同量なら数時間でOK)、エキスがたくさんあり、減った分だけジュースを少し 加える程度なら、室温に置かずそのまま冷蔵庫に入れる。
室温に24時間置いても泡立たなければもうそのエキスはあきらめた方がいい。
酵母は充分に増えてサイダーの様になったが糖分が残ってる状態で冷蔵庫に入れるのがベスト。
液中に炭酸が含まれている必要はなく、酸素も必要なので、気が付いたら振って蓋をあけて炭酸ガスを逃がしてやる。 使っていると瓶も汚れてくるので、時々、瓶を洗うこと。

エキスの瓶の底に白い粉が溜まってきます。これは「澱(オリ)」と呼ばれるもので、酵母の本体(生きているものも、死んでいるものも)。死んだ酵母を入れると味をおとすから上澄みだけ使うように言っている人もいますが、私は使用時に瓶を振って混ぜて使っており、問題ありません。
※2
中種法
上記手順では、酵母液と粉を混ぜて一度発酵させて中種(パン種)を作ってからパンを作っているが 、これを一般的に「中だね法」と呼ぶ。それに対して中種を作らずに酵母液からすぐパン生地を作って焼く方法を 「ストレート法」と呼ぶ。(一般のドライイーストのパンでも同様に二種類の作り方をする)

上記手順では中種を一回作って使い切るが、中種にさらに小麦粉と水を加えて数時間置くことを繰り返すと パンが良く膨らむようになる。本によっては中種を2段階作ることを推奨しているものもある。

中種が出来て3日経ってもパンが焼けない場合、同量の小麦粉と水を加えて2回熟成中種を作るという手もある。 その代わり、中種が二倍に増えるので、作るパンの量も二倍になるよ。

中種も管理が良ければずっと継ぎ続けることができる(そうなると、パン種とか元種とか呼ぶ)。温度が高くなりすぎない様に(確証はないが、24℃以下が目安。夏の室温では酸っぱくなりやすい)して、3日以内毎に小麦粉と水を足し、 よくかき混ぜて酸素を補給してやるのがコツ。

水の量
パン作りの際の小麦粉と水の割合は、小麦粉により異なるので小麦粉の袋に割合が書いてあればそれに従う。
その際、中種の水と粉の量を計算に入れること。
計算、面倒?電卓が手元にない?そんな時のために目安の表を作りました。ここをクリックして見てね
例)
カメリアやコープなどの輸入小麦を使った強力粉で食パンを作る場合の水加減
粉:水=100:66なので(中種は1:1の場合)
粉200g+中種90g+水(245×0.6645=117g)
粉300g+中種135g+水(368×0.6668=175g)
南部小麦(テリヤ特号)で食パンを作る場合
粉:水=100:55なので(中種は1:1の場合)
粉200g+パン種90g+水(245×0.5545=90g)
粉300g+パン種135g+水(368×0.5568=135g)
カンパーニュの場合は水を少し多めにします。
基本的に、粉と水と塩だけでパンは出来ます。私は砂糖小さじ1とバターか植物油大さじ1を少し入れます。 ナッツとドライフルーツも入れると美味しいです。
動物性のバターよりも植物性のなたね油、オリーブオイル、マーガリンやショートニングの方が合うようです。
食パンを作る場合は、油脂+牛乳かスキムミルクを加えると柔らかくしっとりします。
水は当日の湿度や小麦粉の湿り具合にも影響されますので、捏ねながら様子を見て調節します。

自家製天然酵母パンは市販されているイーストの用に酵母の働きを助ける 添加物が入っていません。そのため、条件の違いにすぐ影響されて、膨らみが悪かったり酸っぱくなったりしがちです。
各工程で酵母の様子を感じ取る「勘」が必要なようです。
そのため、作り方は人によって千差万別。酵母液が出来た後パンにするまでの工程も違えば、酵母の継ぎ方も違います。調べるといろいろ出てきます。面白いです。
私自身もいろいろ試している段階です。

パン作りの基本は、発酵温度が低く時間が長いことを除けば20年以上前のパン作りの本に載っていることと 変わりません。最近流行のお手軽パンのノウハウよりも、昔の本に忠実に従った方が成功します。
素人でいい加減な性格なので最初はベンチタイムや成形など面倒なことは適当にしていたのですが、手間をかけるとパンの味が良くなることがわかりました。

けれども、そういう面倒な手間を省略しても、酵母さえ元気ならそれなりに美味しいパンが出来ます。 それがドライイーストのパンとの決定的な違いだと思います。(ドライイーストのパンが上手くできない 初心者の方こそ天然酵母パンがお勧めと思ってるのは私だけかな?)

酵母起こしなどは面倒だけど、自家製酵母っぽいパンを焼いてみたいと思う方には、市販イーストの利用はいかが?レシピのイーストの量を半分以下(4分の1ぐらい?)に減らすだけです。減らすと発酵が遅くなるので膨らむまで待ってください。待てば膨らみますから。長時間発酵で粉の旨味が増すという自家製酵母パンの特徴は味わえるはずです。多分。


 
カンパーニュ風丸パンの作り方はこちら

→食パン(準備中)

→バタール(準備中)


 

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