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自家製天然酵母のツボ

以下は私が経験的に感じたことです。
間違いがありましたらご指摘頂けるとありがたく存じます。

酵母液作成時、エサ(糖質)を与える。

酵母の増殖や発酵の活動にはエサとなる糖質(ブドウ糖)が必要です。
レーズン酵母の場合はレーズンに含まれる果糖、しょ糖を食べています。 小麦粉があると小麦粉中のでんぷんを分解してブドウ糖にして食べます。
エキス作成時、糖質が足りない時、酵母の増殖は遅くなり、別の菌に負けて酸っぱくなったりします。最初から十分なエサをあげましょう。 (ブドウ、バナナ、ドライフルーツは糖度が高いので不要ですが、他の生の果物は入れた方が成功し易いです。)
果物に加えるのはハチミツ水が良い。砂糖水も手軽ですがちょっと弱い。市販の果汁100%ジュースもいいと思います。
☆注意☆ 甘すぎると酵母の活動が停止します。目安として、生の果物:水:ハチミツ=100g:100g:20g以下


酸素呼吸をさせる

酵母が増えるためには酸素呼吸させることが必要です。 作成時に入れる水は新鮮な方が良く、湯冷ましなどは×。
作成途中は時々蓋を開けてゆすって炭酸ガスを抜いて新鮮な空気(酸素)を補給しましょう。
アルコール臭がしたら、酸素不足で「発酵」を始めた証拠で、酵母の増殖は停まっています。
既に酵母が充分に増えたのであれば次のステップに進んで良いのですが、そうでない場合(まだビールの様に泡が 勢いよく出ない)ふたをあけて瓶を振って酸素を補給してあげましょう。(まだ酵母が増えていないのにエキスの甘みがなくなっていたら糖分+水を足してあげましょう。)

ところで、「酵母を増やす前に嫌気条件で乳酸発酵を先行させた種はすっぱくない。逆に空気を入れると夏場は空気中に酢酸菌が多いから酸っぱい種になるリスクが高い」とする考えもあります。下の「乳酸菌を利用する方法」を参照してください。

次のステップに進むときはあわてない

酵母エキスを作るとき、泡が出てすぐに次のステップ(小麦粉を加えて中種作り)に進むと失敗します(初めてのパン作りに多い失敗です)。 瓶をゆすると泡が炭酸ジュースの様に湧いてきて、レーズンを指でつぶすとスカスカになるまで焦らずに一日以上待ちましょう。
中種がよく膨らまない場合はその中種はあきらめ、酵母液を元気づける(エサをあげて室温に置く)所からやり直して みましょう
中種は、一度泡だった後、かき混ぜて泡を抜き、再度泡立ってから使うと発酵力が強いです。すぐ使えない場合は冷蔵庫に保存しますが、使う時は室温に戻してから混ぜた方が調子が良いようです。


寒い日はエキス作成時の最初の温度を28℃〜30℃になるよう暖める。

酵母菌は最初は眠った状態(?)なので、寒い日は目を覚まさせるために暖めてやります。
空気中の乳酸菌や酢酸菌もエキスに入り込んで増殖をねらっています。 彼らに負けないためには彼らが侵入する以前に酵母軍団を作ってしまうことです。
酵母が出す泡が目に見えるくらいになると少々環境が悪くても増殖します。
 室温が20℃以下の日は最初、30℃の水につけます。ただし、酵母が目をさます最初だけ。 酵母が活発に動き出したら25℃前後が適温です。温度は体感ではわかりません。慣れるまでは温度計を見てください。温度計はホームセンターで300円程度で買えます。

エキスや中種の臭いをかごう。発酵が遅すぎたらあきらめよう

エキスや中種からツンとくる酸っぱい臭いがしたら、雑菌(多くの場合、酢酸菌)が繁殖しています。
臭いで判断できると思います。中種をなめてみて酸っぱかったら、出来上がるパンも酸っぱくなります。 乳酸菌の甘酸っぱさなら大丈夫かもしれませんが、舌にひびく程の「酢」の味がしたら、残念ですがその中種は廃棄しましょう。エキスが酸っぱくなったなら別の瓶に新しい果物やハチミツと水を入れ、エキスを小さじ1程加えて室温に置くと復活できることもあります。
発酵が妙に遅く、水っぽくなった中種は失敗していることが多いです。
エキスの元気がない場合、ストレート法だと小麦粉を全部無駄にしますが、中種法なら少しの被害で済む、というのも私が中種法をお勧めしている理由です。


最初は輸入小麦で練習

天然酵母には国産小麦を使う方が多い様です。美味しい国産小麦と天然酵母は相性がいいのだと思います。けれども、パン作り初心者には国産小麦は扱いがデリケートで難しい面があります。
酵母は元気で一次発酵でも最終発酵でも良く膨らんでいるんだけど、どうも美味しくできないという方で、国産小麦しか使ったことがない方は、まずグルテンの多い輸入小麦の強力粉(イーグル、カメリア、ヨットなどの強力粉。食パンを焼くなら「最強力粉」という分類の粉)で充分に良く練ったパンを焼いてみることをお勧めします。


一次発酵で3倍(夏は2倍半)膨らまそう

パン生地の発酵完了のみきわめ、初心者には難しいです。
生地の状態を見たり触ったりでわかる様になるまでは、透明なタッパーを使って生地を平らに押し込み、 印をつけて、3倍に膨らんだ時を目安にしましょう。2倍で良しとしている話も聞きますが、 混ぜ物の少ない普通の生地なら3倍に膨らむまで待ってみてください。


暑い日は発酵開始したら早めに冷蔵庫に入れる。

酵母は呼吸する際に熱エネルギーを出しますので、 酵母液は室温よりも暖かくなるので注意が必要です。
暑い日は酵母の増殖が早く、酵母も疲れて弱ってきます。酢酸菌は30℃程度が好きなので、活発に動きだし、アルコールから 酢が作られる様です。
暑い時期は状態の変化に注意し、早めに温度を下げて酵母を休ませて あげましょう。


暑い季節は普段より衛生面に気を使う

暑い時期は、いつもより酸っぱくなりがち。理由は一つではないと思いますが、周囲の酢酸菌のせいではないでしょうか?私の場合、夏の途中で手ごねからフードプロセッサー練りに変わったら、一次発酵に10時間かかっても酸味が全く出なくなりました。
自家製天然酵母パンは発酵時間が長いので、夏場の衛生面には普通のパンよりも気を使った方が良いと思います。空気中の酢酸菌も増えるらしいので、風通しをよくして(でも、パン生地には風を当てないこと)、練る時間が短くて済むよう、弱い力でだらだら捏ねずに、強い力で手際よく短時間で終わらせましょう。


天然酵母パンの香りは酵母の宿主と小麦粉のハーモニー

酵母そのものには香りはありません。香りは酵母のエサの香りです。
小麦の香りも生かされますので、新しい良い小麦を使うと出来上がりのパンの香りが違います。信頼できる店で買った小麦粉を使いましょう。


乳酸菌を積極的に利用する方法もある

ここまで酸味の原因になるとして、乳酸菌を悪者扱いしていましたが、乳酸菌は酵母の増殖を助けるとする考えもあります。
最初に乳酸菌を増やして酸性度を高めて雑菌を抑え、そこに酵母を入れると、酸に強い酵母は増殖し、しまいには乳酸菌を抑えるほどになります。これは日本酒造りに利用される手法です。

AkikoさんのSimpleDaysのサイトにヨーグルト+ハチミツ+レーズンから酵母を起こす方法の紹介がありましたが残念ながら現在は閉鎖されています。 ヨーグルトの中で酵母を培養するのですが、酸っぱくないパンができるそうです。


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