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ダービー　３ 　　（９　月号）


　燃料用木炭の不足から、石炭を加工したコークスの利用は当時の大発明だったのです。 ダービー２世のこの発明により、落ち込んでいた鉄の生産は飛躍的に伸びます。鉄生産の増加は、 蒸気機関の発明とあいまって産業革命をもたらしたのでした。
　ダービー３世によって提唱され、トーマス・プリチャードによって設計された『アイアンブリッジ』 は最古の鉄橋として、又、産業革命のシンボルとして今も保存されています。この地域には 『アイアンブリッジ』を中心にして溶鉱炉の跡や鉱山、坑道があり、ブリストヒル野外博物館や コールポート陶器博物館などがあり、アイアンブリッジ渓谷博物館と呼ばれています。
ちなみに、この鉄橋に使われた鋳鉄は約３２０トンで１７７９年に完成しました。
参考　　海外産業博物館１　 （石田正治）
　　　　　参考図書　　技術の文化史 黒岩俊郎 編
『夢 通信』６月号の記事が誤っていますので、ここに訂正します。
競馬のダービーを創始したダービー伯爵家とコークスを発明したダービーとは
全く別の家系でした。（ダービー卿のイギリス、山本雅男著 ＰＨＰ）
ダービー関連年表



１６７７年  ダービー１世、アブラハム ダービー誕生
１７０５年  ニューコメン、最初の蒸気機関をつくる
１７０８年  ダービー１世、鋳物なま型法を発明
１７３５年  ダービー２世、コークスを燃料に鉄鉱石の
　　　　　　　溶融に成功
１７６５年  ワット蒸気機関のコンデンサー発明
１７６７年  レイノルズ、鋳鉄レールを考案

産業革命のはじまり


１７６９年  アークライトの水力紡績機発明
          ワットの単働式蒸気機関完成
１７７３年  リバプール・マンチェスター間に運河完成
１７７６年  アメリカの独立宣言
１７７９年  アイアンブリッジ完成
１７８７年  ウイルキンソン、世界初の鉄船建造

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