腰の曲輪 I          塩櫓 J    水一門 K

 ここは本丸の一角で、天守閣の北側真下で、ちょうど腰の部分にあたりますので、 「腰の曲輪」(くるわ)と呼ばれています。  塀と倉庫を兼ねた長屋造りで、籠城(ろうじょう)に備えて米、塩、水を蓄えていました。

塩櫓 J

 この建物はいくさに備えて塩をたくわえていた「塩櫓」(しおやぐら)です。1千俵を おいていたといわれ、今でも塩の湿気のあとが見られます。

水一門 K から天守への通路

 この通路はゆるい下り坂になっています。天守をめざして攻め登ることを考えている敵兵は、 まさかと思い道を間違ったかと、とまどうことになるでしょう。何気ない構造にも工夫が凝らされています。


天守閣の地階

 ここは大天守の地階で、外側は石垣になっておりまして、「穴蔵」とも呼ばれています。 広さは約396uです。  中央の倉庫の東西にある大きな柱が天守閣の心柱で、6階まで長さは25mありまして、 東心柱は根元の直径97cm、樅(もみ)の通し柱でしたが、今は根元から約5.4mをとりかえて あります。西の心柱は根元が縦85×95cm、檜(ひのき)の2本継ぎになっています。

台所櫓など

 また籠城に備えて台所櫓、流し台、厠(かわや)が設けてありますが、これは他の城に 例をみないものの一つです。
天守閣の第1階

 ここは大天守の1階で、天守台の石垣の上に構えている部分です。俗に「千畳敷」といわれ ますが、330畳敷き、554uの広さです。

● 用具かけ

上のほうに竹釘のようなものが並んでいるのは「武具かけ」で、火縄などこ小道具類をかけるものです。


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