砂鉄と鉄鉱石


 古代の人は製鉄に際して、その原料をどのようにして探したか?いつも疑問に思っています。
古代の製鉄原料は砂鉄と鉄鉱石ですが、製鉄に適したものもあり、不適切なものもあります。
永い経験の中から目視や手触りで原料を探したのでしょう。

 播磨風土記には千種の製鉄に関して以下のような記述があります。

即ち、鹿を放ちし山を鹿庭山と名づく。山の四面に十二の谷あり。皆鐵を生すなり。
難波の豊前の朝庭(孝徳天皇)に始めてたてまつりき。見顕しし人は別部の犬、其の孫等奉り初めき。

鉄を造ったとは書いてなくて、『見顕しし人は、』が何かを示唆しているようです。

今、色々な地域の砂鉄や鉄鉱石など製鉄原料を集めています。何かのヒントを得られれば幸いだと思っています。
皆様も砂鉄や鉄鉱石、高師小僧、鬼板などお持ちでしたらお分けください。

大勢の友人の協力を得て、現在、手持ちしているのは以下です。産地ごとに特色があります。

砂鉄

千種(兵庫県) ・ 出雲横田(島根県) ・ 芦屋(福岡県) ・ 百々海岸(愛知県) ・ 稲村ヶ崎 (神奈川県)
富津 (千葉県) ・ 豊浦(北海道、噴火湾) ・ ウトロ(北海道、知床) ・ ニュージーランド(高炉補修材)

鉄鉱石

餅鉄(宮城県)、 餅鉄(新潟県)、 赤鉄鉱 (金生山、岐阜県)        ネパール ・ オーストラリア

写真は上 餅鉄(宮城県)、下 花崗岩(磁石にひっつく、富山県)

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