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   夢通信    衣川製鎖工業株式会社


ふいごの話 2   (11 月号)


 わが国で初めて記録に登場する、ふいごは『日本書記』に出てくる天羽鞴(あまのはぶき) という皮袋のふいごです。この本では、天香山の金(かね)を採り、日矛(ひぼこ)を作るのに、真名鹿 (まなか)の皮を全剥(うつはぎ)にして作ったとされています。この皮袋は『布岐加波(吹皮)』 ふきかわとよばれ、これが後に『ふいご』に変化したという説が語源として有力とされています。
図1は岩手県の小林家に伝わる製鉄絵図で、6個の皮吹子によるたたら製鉄の様子が描かれています。

 元来、ふいごは動物の皮をはぎ取って、袋状にし、押さえて風を送ったのでしょう。
 外国の例を調べると、紀元前8世紀から4世紀まで、ヨーロッパを支配したローマ帝国のふいごが 文書に記録されています。ローマ帝国は、強大な軍事力の背景に、鉄を生産し加工する技術を持って いました。用途に応じた、金床・ハンマー・火箸などが開発され使用されていました。 ふいごもその一つで図2のような形をしたものが主流でした。
 このふいごは山羊の皮を縫い合わせています。大きなものは牛の皮から作られ、ふいごを動かすのに 2枚の板を
持っています。大きなものはテコが利用されていました。


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