天守閣の最上階          備前丸 L

 ここは第6階、つまり大天守の最上階です。
大天守の高さは石垣を含めて約46m、姫山の高さも46mですから、海抜92mということに なります
。  広さは約115u。天正以前のものと違って長方形で、廻りは一段低く廊下のようになって おり、天井を張り、長押(なげし)をとりつけ、住宅建築の様式を用いております。  天守は物見櫓の発達したものですが、しかし最上階だけは、お殿様が遠くの景色をご覧に なることもありまして、四方の窓にも格子をつけずに大きくとってあります。  皆さんも、どうぞ姫路城の城主になったおつもりで、城下のたたずまいを、そして播州平野を展望してください。


小天守

 今、渡っているあたりが、小天守と大天守を2階で結んでいる渡櫓です。 小天守は東、乾(いぬい)、西で、東南の大天守と井桁(いげた)状に築かれ、 いわゆる連立式になっております。



備前丸 L

 このあたりは本丸で、「備前丸」と呼ばれます。昔は「太閤丸」(たいこうまる)と 呼んでいたようで、この天守を築いた池田輝政の住いがあったところです。

天守の偉容

 小天守を従えた大天守の偉大な姿、豪華な構造の美しさをご覧下さい。
 姫路城の天守は、連立式、白漆喰総塗籠造(しろしっくいそうぬりこめづくり) である事が 特色としてまずあげられますが、更に各層の理想的な大きさの比率による安定感、千鳥破風、 唐破風の巧みな組合わせ、快くはね上がった軒隅(のきすみ)の反転 (そり)、 軒裏の垂木(たるき)が 描く立体的な模様と、そのいずれをとりましても整って美しく、そして、力強く私達に迫ってくる ものがあります。この城こそ世界に誇る日本の代表的な城だということがおわかりいただけると思います。

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