日本丸と海王丸

 現在の日本丸は、初代の代船として昭和59年に建造された。2570トンで全長110メートル、 純白の船体にはブルーのライン。海面から高さ50メートルのメインマストをはじめ、4本のマストが そびえるバーク型帆船。「海の貴婦人」と呼ばれる。姉妹船の「海王丸」は、「太平洋の白鳥」と愛称されている。
 これらの帆船は、全国にある2つの商船大学と高専、航海科の学生の訓練に使用される。ドサ回りといわれる 国内航海とハワイなど行く外洋航海とがある。乗組員は船長以下、機関長、1等から3等までの航海士、 それに甲板員、機関員、使厨員など。外洋に出るときは、さらに士官のドクターが乗り込む、訓練生とあわせて 総員は約120人になる。「セットロア・トップスル!」(帆を張れ)の号令と共に、白い制服の訓練生が一斉に ハシゴ状のロープを登り、約1時間で36枚の白い帆の花を咲かせると、船はフルセールになる。
 両船とも船首像がなかったが、日本丸の代船建造を機会に船首(乙女)像を贈ろうという国民運動が起き、 その結果、日本丸には「藍青」が、海王丸には「紺青」が取り付けられた。「藍青」は気高く優しさのうちに、 りりしさを秘めた日本女性をあらわしている。


写真は神戸入港の海王丸、日本丸の「藍青」です。




参考 ホームページ
http://www.muratasystem.or.jp/~satoko/nipponmaru.htm

写真提供
神戸商船大学 深江丸船長 矢 野 吉 治


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