鞴(ふいご)の形と文字
その土地で得られる素材を使い、種々工夫された鞴(ふいご)には色々な名前が付いています。
形式による名前 皿ふいご 箱ふいご 天秤ふいご ポンプ吹子 蛇腹ふいご
素材による名前 皮ふいご=革ふいご 板ふいご 竹ふいご
動作による名前 差しふいご(手動)=吹差吹子 踏みふいご 水排(水車動力)
用途による名前 フォッグ ホーン (霧笛)
上記のような名前の付け方のため、同じものが色々な名称で表示されています。 例えば、
皿ふいご=皮ふいご
箱ふいご=吹差吹子
板ふいご=木扇式ふいご=水排
竹ふいご=ポンプふいご
ふいごの文字や表現
天羽鞴(あまのはぶき)=皮袋の吹子(皮吹子) :日本書紀
鞴を『ふきかわ』と読みます。 :倭名類聚抄
踏吹子 :日本山海名物図絵
皿吹子
蹈鞴(たたら)=たたら製鉄などで使われる足踏み式の蹈鞴(たたら)
箱鞴=吹差吹子
足踏み式の鞴=リードオルガン パイプオルガンの送風にも大きな鞴が用いられた
ふいご (同じ読みで異なる漢字)
鞴
吹子
吹皮=吹革
右の画像 ふいごの文字は9世紀末ごろの『新撰字鏡』に書かれた字で鞴と同じ意味です。
ちなみに、英語では Bellous と言うそうです。