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Q.  30  >>>鈴木   --SM材って-- 2001/11/29
       JIS規格のSM材についてですが、
       S=Structure
       M=Marine   の省略記号とあるのですが、
       Marineっていうのは何の略なのでしょうか?
       直訳すると海軍関係としか分からないのですが、
       何か関係あるのでしょうか? 
A.     その名前が残ったために間違いやすいのがSM材です。
       なぜ溶接構造用圧延鋼材をSM材というのでしょうか。
       実はMarineのMなのです。船はかつて長い間リベット構造だった。
       ところが第2次大戦中、アメリカでは大量の柄接構造船が採用され、
       その経験から溶接技術が急速に進歩したのです・戦後の昭和22年のこと、
       日本の造船所を視察したアメリカ溶接学会の副会長ピアイス氏から、
       "アメリカにくらべると日本の造船溶接技術は30年遅れてますね"と指摘された。
       これには日本の技術者は驚きました。こうしちゃいられないと、学会と関連業界は
       きそって研究に没頭したため、それから15年後には世界の水準を抜き、今日では
       まったく他国を寄せつけないまでに進歩しました。
       その間、昭和27年(1952)に制定されたのがSM材です。ですから本来は溶接構造用の
       圧延鋼材じゃなくて、溶接船体用の圧延鋼材だった。溶接ならSWであるべきじゃないかと
       思われましょうが、実はSWはJISでは硬鋼線(ワイヤ)にあてております。
       ちなみに、アンカーチェーン用素材 SBC 490 は SM 490 と同材です。
       JIS 鉄鋼材料入門  大和久 重雄  大河出版  1982年
Q.  31  >>> S君   --ステンレスの食器-- 2003/ 6/29  
       ステンレスの食器などはぴかぴかに光っていますが、これは製品にするために、研磨を
       しているからでしょうか。それともクロムやニッケルによる被膜自体が光っている
       ものでしょうか。製品になる前のステンレス合金の表面について教えてください。
A.     ステンレスは素材として銀白色です。その表面に無色透明の薄い被膜を持ち、
       特有の銀白色に見えます。
       表面をより美しく見せるために、又、耐食性を高めるために表面処理を行います。
       その処理はバフ研磨・バレル研磨・電解研磨などがあります。

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