<コロンブスとゴムボール>

 コロンブスは1493年の第二回目の航海の時、ジャマイカで、原住民が ボール遊びしていたのを見ました。これが、ヨーロッパ人がゴムと接した 始まりです。しかし、不思議な物体ゴムを利用したのはその300年ほど後のこと でした。初めてゴムが使われたのは、鉛筆の文字を消す、消しゴムとしてでした。
 19世紀末、自動車の発明と共に、ゴムも開発されて行きます。 ジョン・ボイド・ダンロップが空気入りタイヤを考案したのが、今日のタイヤ の基礎となります。1,850年〜70年まで、イギリスはビクトリア王朝下で、 世界の工場として君臨してきましたが、アメリカやドイツの追い上げにより、 かげりがみえてきました。その結果、未開発国を征服して安価な原料を入手し、 自国の経済を繁栄させる・・・帝国主義の道を歩みはじめます。
 そんな中、アマゾン流域にしかなかった原料ゴムを移植する計画が持ち上がり ました。生ゴムを世界的に独占するために、アマゾン流域の野生ゴムの種子を ロンドンの王立植物園で発芽させ、東南アジアで、ゴム農園を作ると言うものです。 1,876年ウイッカムがそれに成功!1,877年にセイロンに移植。ここを 拠点にして、マレー半島各地に農園を作って行きました。日本軍の東南アジア 占領まで、イギリスは生ゴムを独占しました。


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