こぼれ話 1  『スクラップの山から生まれたお姫様』


 1913年 イギリス、小銃や大砲の地金開発に努力していた学者、H・ブレリアンはその出来損ないの素材をスクラップ置き場に捨てました。しばらくしてそのスクラップの山に錆びていない鉄片を見つけました

それはクロムを13%以上含んだ合金でした。それまでの常識ではクロムを添加すると錆びやすい鉄になると考えられていたのです。
(ただし Cr3%程度。フアラデーの説)

現在最も一般的に使われているSUS304(18Cr 8 Ni)はドイツのクルップ製鋼株式会社が発明したもので、虫歯治療用の金冠の代用素材として錆びず金よりも丈夫な素材として開発された物です。

(参考図書 鉄のはなし 雀部 晶 著 さらえ書房 P43-5)


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