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医薬品安全使用研修会
WHO(世界保健機関)方式がん疼痛治療法
6月13日(月) 14:00〜  3F談話室

 今やがんによる痛みは取り除ける。。。

多くの人々が「がんの痛みは我慢するもの」と考えており、医者に痛みがあっても伝えない人が少なくありません。

しかし、WHO(世界保健機関)方式がん疼痛治療法では8割を超える患者さんが「痛みが完全にとれた」と言い、
まったく効果のない患者さんはいません。

60%治ると言われているがんが今もなお、怖い病気だと思われている理由の一つが一日中続く激しい痛みだと言われています。

その痛みがなくなるとなれば、がん患者さんもがん治療に前向きになれるのではないでしょうか。

がんによる痛みと、治療目標。。。

がん患者さんの感じる痛みには原因により以下のように分けられます。

◇がん自体が原因となる痛み
   がん自体が周りの組織に広がることで生じる痛みで、全体の約7割を占めます。
   骨への転移による「腰痛」や「足の痛み」のように部位がはっきりしている場合や、
   内臓にがんが広がることに伴う「腹痛」など痛む部位が特定しにくい場合もあります。

◇がんの治療による痛み
   手術後の傷の痛みや放射線治療、化学療法などを行った際に生じる副作用としての痛みです。

◇がんに関連した痛み
   がんによる体力の低下や全身の衰弱による痛み寝たきりで長時間同じ姿勢でいることによる筋肉痛や
   床ずれ(褥瘡)などがあります。

◇がんとは直接関係のない疾患に関連した痛み
   もともと患者さんが持っている病気による、がんとは直接関係ない疾患などです。

WHO(世界保健機関)方式がん疼痛治療法による疼痛治療目標は3段階に分けられます。

  第一目標    痛みで眠りを邪魔されない
  第二目標    安静にしていれば痛まない
  第三目標    体を動かしても痛みが強くならない

  WHO(世界保健機関)方式がん疼痛治療法ではモルヒネやオキシコドンなどの医療用麻薬を使用します。

 医療用麻薬について正しい知識を持ちましょう。。。

 ◎適切に使用すれば医療用麻薬は安全で効果的です。
  
  日本の医療用麻薬消費量はアメリカのわずか19分の1です。
  
  これだけ日本で「がんの痛みの治療」の普及が遅れているのは医療用麻薬に対する誤解や偏見があるためです。

  医療用麻薬とは法律で使用が許可されている麻薬のことで、テレビやニュースで問題になっている「乱用麻薬」とは別物です。
 
  医師の処方や指示に従って使用すれば「麻薬中毒」や「依存症になる」また「死期を早める」などといったことは絶対にありません。便秘や投与初期の吐き気といった症状は起こります。

 痛みからの解放がもたらすもの。。。

がんの痛みをとることによるメリットは患者さんが痛みを忘れて安心して過ごせるということです

痛みがなくなるので、がん自体への治療に専念でき、また体力も痛みにより減らされることもないので治療に積極的にもなります。
また痛みから来る倦怠感や、不安なども軽減することができるので、人とのコミュニケーションも快適にとることができます。

 痛いときには痛いと伝える。。。

がん患者さんの痛みはがん患者さん本人しか感じられません。
伝えないと有効な治療法を実践することもできません。

痛みが消えるまで自分の痛みを医師や看護師に訴えましょう。


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