赤穂記念病院

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医薬品安全使用研修会
インフルエンザ治療薬
〜イナビル吸入粉末剤〜

2月7日(月) 14:00〜  3F談話室
講師  第一三共株式会社
今回は最近も流行っている「インフルエンザ」に対する治療薬「イナビル吸入粉末剤」についての勉強会でした。
まずは、インフルエンザについての説明からはじめたいと思います。


   
風邪とインフルエンザ。。。

 インフルエンザは「インフルエンザウイルス」に感染して起こる病気です。伝染性が非常に強く、普通の風邪とは区別すべき病気です。
 
 一般に「風邪」と呼ばれている病気は性格には「かぜ症候群」という病気で、急性鼻炎、急性咽頭炎、急性扁桃炎などの総称です。症状はどれもくしゃみ、鼻水、のどの痛み、発熱など似たような症状が現れます。

 一方、インフルエンザとはかぜ症候群と似たような症状も現れますが、突然の高熱や、全身の倦怠感などの症状が特徴です。「伝染性が非常に強く、広範囲で流行する」「症状が激しく重症化しやすい」「合併症などにより最悪の場合死に至ることもある」などから慎重な予防策と、発生後の対応が重要になってきます。
インフルエンザ かぜ症候群
発病 急激 比較的ゆっくり
症状の部位 強い倦怠感など全身的 喉や鼻など局所的
悪寒 強い 軽い
発熱 高い、しばしば39〜40℃ ないか、あっても38℃以下
からだの痛み 強い なし
重病感 あり なし
鼻・咽頭炎 全身症状に継続して起こる 先行して起こり、特徴的にみられる
これらは典型的な症状とされるもので、インフルエンザに感染しているからといって全ての症状が現れるとは限りません。最近は感染の有無を簡単に判定できますので、もしかしてと思ったらすぐに病院に行くことをお勧めします。


インフルエンザウイルス。。。

 なぜ、インフルエンザは広範囲で流行するのでしょうか。
 たった一つのインフルエンザウイルスは8時間後で100個24時間後には100万個に増えているといわれています。さらにインフルエンザには潜伏期間が1日から3日程度あり、自分がインフルエンザに感染したとわかったときにはウイルスを他人にうつしている可能性が高いのです。さらにインフルエンザは湿気が低いときに強く繁殖する性質があり、これらの理由からインフルエンザは冬に大流行するのです。
              

 インフルエンザの治療。。。

 インフルエンザの治療の基本は、症状を抑えるための対症療法と、抗インフルエンザウイルス薬による治療です。

 ■対症療法
  熱がつらいときに解熱薬鼻水には鼻汁分泌抑制剤のどの痛みには消炎鎮痛薬やうがい薬咳や痰には症状に応じて鎮咳薬など、症状に応じて薬を使用するのが対象療法です。
  しかし、なかにはインフルエンザにかかった子供に使用すれば重い副作用が出る危険性の高くなる解熱剤などがありますので、市販の薬を使用する際には医師・薬剤師に相談してください。  
 
 ■抗インフルエンザウイルス薬による治療
  抗インフルエンザウイルス薬とはその名の通り、インフルエンザウイルスに直接働きかける薬のことです。
  最近では抗インフルエンザウイルス薬の開発が進み、インフルエンザの治療によく使われるようになっています。
  「タミフル」などが抗インフルエンザウイルス薬の一つです。
  もちろん「イナビル吸入粉末剤」も抗インフルエンザウイルス薬です。

イナビル吸入粉末剤。。。

 先述の通り、イナビル吸入粉末剤もインフルエンザウイルスに働く、抗インフルエンザウイルス薬です。
 イナビル吸入粉末剤は、ウイルスの増殖部位である気道や肺に長時間貯留するので、1回の吸入で治療で完結します。したがって飲み忘れなどの心配がありません。
 
最後に。。。
 
 何よりもまずインフルエンザにかからない、他人にうつさないように予防することが重要です。
 予防ワクチンの接種、うがい、手洗い、マスクの着用、人ごみを避けるなどを心がけましょう。

 インフルエンザの流行する時期ですので、「風邪かな?」と感じたら病院にいくことをお勧めします。

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