赤穂記念病院

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医薬品安全使用研修会
糖尿病
2型糖尿病における早期インスリン導入
12月6日(月) 14:00〜  3F談話室
講師  サノフィ・アベンティス株式会社
糖尿病とは。。。

糖尿病とはインスリンというホルモンの作用が低下したため、体内に取り入れられた栄養素がうまく利用されずに血液中のブドウ糖(血糖)が多くなっている状態のことを言います。

膵臓(すいぞう)からのインスリンの分泌不足による場合(インスリンが足りない状態)と、肥満などによるインスリンの効果(作用)がうまく出ない場合(インスリンがあっても血糖値が下がらない状態)とがあります。(若しくは両者が同時に起こる状態)

               **インスリンとは血糖値を下げるホルモンです**

 増え続けている糖尿病患者。。。

現在、糖尿病患者は世界中で2億4600万人いると言われ、この数が20年後には3億8000万人まで増えると見込まれています。

さらに10秒に1人の人が糖尿病が原因で亡くなっているといわれ、この数字はエイズ患者とほぼ同じ数字です。

かつて、穀類中心の食生活を送っていた日本人はインスリンが少なくてよく糖尿病患者もさほど多くなかったのですが、近年の日本人の食生活の欧米化に伴い、糖尿病患者が急増しています。

さらに、日本人は欧米人に比べ膵臓(すいぞう)の機能が弱く、インスリンが出にくい体質なので、糖尿病にかかり易いといわれています。


糖尿病はなぜ怖い?。。。

糖尿病の患者さんは自覚症状があまりありません。そのため、高血糖を見逃したり、未受診の患者さん、治療をうけていたのに治療を中断してしまった患者さんが50%にものぼります。

このような患者さんが再び治療をうけるようになるのには「糖尿病合併症」を発症するからであり、
糖尿病の真の怖さはこの「糖尿病合併症」にあります。

糖尿病合併症には「糖尿網膜症」「糖尿病腎症」「糖尿病神経障害」の3大合併症があります。

「糖尿病網膜症」は合併症の中で目に起こる合併症で一度進行してしまうとなかなか治りにくく、しばしば失明の原因にもなります。
「糖尿病腎症」は体内の老廃物を尿として体外に排出し、綺麗な血液を体内に戻す役割をしている腎機能が低下する合併症です。近年では糖尿病腎症により慢性腎不全を起こし、人工透析が必要となってくる患者さんが急増しています。
「糖尿病神経障害」は主に末梢神経に起こる合併症です。比較的早期に発症します。神経が正常に機能しなくなったらたとえば知覚神経の場合、痛みを感じにくくなります。極端な例を挙げると、素足で画鋲を踏んでも痛みを感じません。痛みを感じないから治療もしません。傷からバイキンが入り、足が壊死し、気づいたときには切断しなければならない。ということにもなりかねません。


また糖尿病患者の方は健康な人にくらべ平均寿命が10〜13歳短いといわれています。


 どのような治療がいいのか。。。

上記のような症状を起こさないためにはどのようにすればいいのか。

まずは適切な診断を受けることです。
できるだけはやく糖尿病であることを自覚し血糖コントロールに取り組みましょう。

血糖コントロールで重要なのは食事療法運動療法です。
摂取カロリーに気をつけ適度な運動を心がけましょう。

食事、運動療法でコントロールがつかない場合は経口血糖降下薬治療、インスリン治療を行います。



 インスリン治療への抵抗。。。

やはり誰もが注射に対しての抵抗感はあるものです。

しかし、近年のインスリンの注射針は大変細くほとんど痛みを感じません。

さらに近年では早期のインスリン治療導入により、より効果的な血糖コントロールが可能になってきているといわれています。


 早めの治療を。。。

先述の通り、高血糖には自覚症状がありません。

はやめの診断を受け、適切な血糖コントロールを行いましょう。


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