【設立趣旨】

 安全・安心な「食」を求めることは、人としての健全な心身の育成と確立において最も根元的で重要なものですが、昨今の大量生産、商業主義、または地球規模での環境破壊による地球温暖化等で、農作物の生産も農薬や化学肥料に頼る促成栽培が通常化し、地味(農作物栽培上の地質)は悪化し、ますます自然本来の風味と滋養をもった作物が得にくくなり、市場もそういった安易な生産による農産物を中心に機能し、本来健全な心身を持つべき次世代を担う子どもたちの健全な育成に多大な悪影響を与えています。

 また、子どもたちの成長の基盤となる家庭内においては、ニートの増加に見られるように、基本的な家庭の築き方や子育ての方法等が解らず悩み抜く親たちが助けを求める場とその情報が不足しており、病院及びカウンセリング等の一般企業のシステムでは高額な費用がかかる為、全てにおいて二極化しつつある近年においては、健全に機能する温かい家庭の維持がより困難になっています。

 このような「食」と「家庭」の危機に対して、良質な農水産物を食することの大切さの啓蒙及び入手情報の提供並びに、医師・薬剤師・カウンセラー等のネットワークを通じての的確なアドバイスの提供を考え、まず地域の学校・PTA・子ども会・公民館・福祉施設・学習塾等から幅広く健全な家庭の構築を目指す啓蒙と情報発信の必要性を考えました。

 それに伴い一般市民が必要な食材の入手をサポートするため有機自然育成農家及び水産業者と連携し、「孤食化」が進む家庭へ簡単でおいしい調理法等の情報等と共に良質な食材及び加工品の提供の必要性も生まれ、多忙の為に子どもに弁当を作ってあげられない親の代わりに、子ども会やPTA、公民館行事等に良質な弁当を届けて欲しいという依頼もあり、これらの活動を通して食文化のあるべき姿をインターネットも駆使し、全国に発信したいと考えました。

 また一方では、当団体の菓子工房にて、高齢者・身障者も雇用して社会参加を促し、また重要な環境保全に繋がる有機自然農法への理解と支援を得る為、地域の農家を中心に収穫の感謝と喜びを分かち合い地域の芸術家も参加する交流会を催すなどにより、まちの活性化に繋げていきます。

 こういった「食・子育て・福祉・環境保全・芸術」を囲む情報提供と交流の場づくりによって尊い自然の恵みへの理解の意識を高め、地域の相互理解と協力体制を充実させることにより、より豊かで希望に満ちた社会の創造に貢献することを目的とします。

   

平成17年 8月 20日

                   特定非営利活動法人オフィス ニライカナイ
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