雨の強さを一般的には1時間に降った量(mm/hr)で表現します。
過去にも最近にも豪雨と呼ばれる異常気象が発生しましたが、さて
観測史上最高の時間降雨量はいつでどれくらいなのでしょうか?
それは1982年(昭和57年)7月23日19時から20時までの時間で長崎県
長与町でなんと187mm/hrの記録がありました。長崎豪雨と命名され
たこの豪雨では死者行方不明者299人の大災害となりました。
この豪雨は時間雨量のみならず多くの記録を残しました。
この雨は日本各地でも大変な記録を残しました。
奈良県上北山村では日雨量が844mmにまでなりました。
先だっての新潟豪雨での記録では栃尾市で積算雨量が431mm
時間雨量63mmですから、いかにこの時の記録がすさまじいものかが
わかります。
我々土木コンサル業務におきましても、この降雨強度は施設規模に直接かかわる重要な数値ではあります。しかし過去の最大値をそのまま
設計に反映させることは大規模な施設を建設して莫大な資金が必要と
なります。その一方でひとたび災害が発生してしまうと多くの人名と財産
を奪ってゆきます。各界での設計マニュアル、基準、指針等は過去の教訓を生かし過去に幾度となく改定され見直されてまいりました。先に述べましたハード面の整備では1/○○年確率による降雨強度・・・といわれるように施設の重要性、位置付けで施設規模が考えられているのが実状です。これからはソフト面においても整備が望まれることと思います。
防災無線、避難所避難経路の整備、地元の放送設備の徹底、等高齢化社会の中で必要なことはまだまだあります。
最後になりましたが、この度の水害(新潟豪雨、福井豪雨、徳島豪雨)
で被害に合われた方々にこころよりお見舞い申し上げます。