『べんがらの里』

 4月17日(土)早朝、妻と共に岡山県の北西部、川上郡成羽町の 吹屋ふるさと村を目指しました。あいにくの曇り空、山陽自動車道を西へ、 岡山からは中国自動車道の落合につながる岡山道に入り総社を過ぎ、次の 『賀陽』インターチエンジで高速道路とから下りました。姫路からここまで 130Km、山間の道路を下へ下へ、備中高梁を目指しました。突然 赤い屋根の家が目にとまりました。塩田焼きと呼ばれるこの瓦は、石州瓦 (岩見地方)の職人さんが、この地で焼いたものだそうですが萌葱色の山を 一層際立たせて美しいものでした。目的地のべんがらの里もこの石州瓦と べんがら格子の赤色で飾られていると書かれていました。
 高梁市から約20Km位か?くねくねとした山道をどんどん昇りました。 何個目かの峠を越えた時、突然眼下に視野が広がりました。吹屋の街道町が 現れたのです、広兼邸まで800mこんな看板に案内され村を訪れました。
 映画『八墓村』のロケ地となった、広兼邸はべんがらと銅山を経営していた 元庄屋の広兼氏の邸宅で桜に彩られ、まるで城のような石垣に守られた邸宅は 200年以上もたった屋敷で壮観でした。庭の松の木は樹齢300年と言われ、 枝をぐるぐると巻いて、龍の松との異名を持っています。「座敷の横には水琴窟が ありますから、是非、音を聞いてください」。親切なおばさんが教えてくれました。
 広兼邸を後にし、べんがら格子と赤い瓦屋根の吹屋の町並みを走りました。 ここは、景観保存地区として新たに建てる家や修理する塀など、周りと調和した 色づかいがなされ、新築された郵便局も明治時代の家屋を復元したもののようでした。 べんがら工場跡と郷土資料館を見学し、帰路つくしと蕗を道端で摘んで帰った小旅行でした。


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