鍛造  歴史と共に

 友人から、メールが届きました。以下の文章で始まる、鍛造の歴史を綴った本を見たというものです。
 そして、その目次はFAXにて届きました。興味深いことが載っていそうで、早速、電話で送付依頼をし 届いてみるとやはり、期待どうりのものでした。ホームページ上に徐々に紹介させていただきます。
書物名:鍛造(副題 歴史と共に)
発行元:中日本鍛造協同組合(пF052-681-0300)発刊日:平成12年6月14日


1.1鍛造の始まり

 鍛造の始まりは、人類が天然産の純金を石器によって加工することを知った 時であり、紀元前4000年以前と考えられる。その頃は、主に礼拝の対象物や高 貴な人たちの装飾品を加工したものであり、それらは、ごく少量で貴重なもの であった。
 鋳造は紀元前3500年頃になって、古代文明発祥の地、エジプトとメ ソポタミアにおいて自然に存在した金や銅の塊を溶かし、冷却すれば固まるこ とを発見した。これが鋳造の始まりと言ってよいだろう。その後、鉱石の溶解 と精錬の技術の開発により、紀元前3000年頃には銅と錫の合金である青銅器を 製造出来るようになり、紀元前1000年頃には鉄器も造れるようになったと言わ れている。
 しかし、これらの具体的な製造方法については、まだ充分明らかに なっている訳ではなく、推測の域を出ないものが多い。しかし、青銅器や鉄器 の製造技術の発展は同時に、鍛造や鋳造の技術の発展を意味するもので、とく に鉄の造り方とそれを素材とする鍛造技術の発展の歴史は、人類文明の発展に 大きく関わってきた。

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