<鳥浜貝塚のひょうたん>
豊臣秀吉の千成ひょうたんが有名ですが、実は縄文時代から栽培されていたのです。
福井県三方町の鳥浜貝塚から、その種が出土しています。西アフリカのニジェール川流域が
ヒョウタンの原産地です。どんな経路をたどって日本まで来たのか、出土した丸木舟で運んで
きたのか?興味の湧くところです。
このひょうたんは縄文版ペットボトルとして、中をくりぬき携帯用や家庭用の容器として
使われていたのです。
ある人がこんな実験をしました。ひょうたんに入れた水を人々に勧めてみました。
すると一様に驚きの声が上がりました。「冷たい!」。なんとペットボトルに入った水よりもずっと冷たかったのです。
気温30度を超える野外にひょうたんとペットボトルに入れた水を放置しておいたところ、
ペットボトルの水温は上昇するのですが、ひょうたんの水の温度はなんと下降!その差は2時間で6度にもなったのです!
これはひょうたんの皮に、水を通す効果があるため。皮の表面まできた水が蒸発するため、その気化熱で水温が下がるのです。
しかも、水は漏れない特殊構造。これは、水は通さずしかし蒸れないという、現在の防水透湿素材と同じ構造に
なっているそうです。縄文時代の人々は多くの知恵を持っていたのでしょう。
参考
若狭・鳥浜貝塚 http://inoues.net/ruins/torihama.html
ひょうたん通信 http://www.toshikozo.co.jp/niger/sub1.htm
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