たたら考 2
製鉄は山定の場所に高殿(たたら)という製鉄工場を建て、ここに炉を築いて、計画的に 生産されるようになる。これを永代たたらという。図は島根県仁多郡吉田村の菅谷高殿です。 たたら製鉄 たたら製鉄は、三昼夜もしくは四昼夜の日程をもって、一回の製鉄を完了する。 この三〜四昼夜を『一代』(ひとよ)という。これを一年間に″六十代″繰り返す。 大体年間に180トン程度の生産能力であったらしい。 日本語大辞典(講談社)には以下の説明がありました。 たたら (蹈・鞴・踏鞴) 足踏み式の大型鞴(ふいご) |
日本古来の製鉄法。砂鉄と木炭を交互に方形の炉へ入れ、鞴(ふいご)で風を送り、 木炭を燃暁させて砂鉄を還元。ケラ押炉で和鋼を、銑押炉で和銑(わずく)を製造。 写真は日刀保たたらで操業中の木原村下(むらげ) たたらづくり 陶器製造において、粘土のかたまりの左右にたたら棒という板を置き、糸を使って粘土を スライスする方法を言います。皿などを製作する時に使う方法です。 たたら製鉄法においては粘土を大きなサイコロ状にしたものを積み上げ、元釜・中釜と作ります。 このとき独特の定規を使って炉の寸法を決めてゆきます。陶器製造と製鉄は共に高温を制御する ことにより可能になるので、『陶・鉄、同根』などといわれます。どこかに共通点がありそうです。 |
参考図書 タイムトラベル横田 横田町ふるさと町民会議 1989年 金属の百科事典 丸善(株) 1999年 日本語大辞典 講談社 1989年
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