◆赤穂義士のイラスト入りのパッケージ。お土産にも◎

　創業は昭和52年。ドンクの洋菓子部門で修業した店主の虎津禎一さんが、地元で独立した赤穂では老舗の洋菓子店だ。店には、円盤型が愛嬌たっぷりの「パフケーキ」やバターの風味が芳しい「マドレーヌ」など、オープン当初からのロングセラーが並ぶ。

　そんななか、平成22年9月に新しく開発した虎津さんの自信作が、米粉入りバームクーヘン（800円）だ。赤穂市有年の農家、松田さんが作る古代米の米粉を生地の中に入れている。米粉が多すぎても少なすぎても、もっちり感やしっとり感がでないので、分量には特にこだわった。専用の機械で1層ずつ丁寧に焼く。1層焼くのに約3分、20層にもなると1時間以上かかる。毎月第3木曜に、いきつぎ広場で行われる「さんもく楽市」に出店し、実演販売する。ここでは、500円のサービス価格で提供しており、毎回あっという間に売り切れる。

　この店に来るお客さんは、昔からのお気に入りがあって、一筋にその商品を買い続けている。ぶれない虎津さんの菓子作りに魅せられたファンばかりなのだろう。このバームクーヘンも、そんなファンに支えられるに違いない。