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おいしいみかんは日々のたゆまぬ努力から

高木農園観光 高木芳教さん

山陽自動車道赤穂ICの北側の山に見える「赤」の字をご存知ですか。
京都の大文字のように、赤穂の「赤」の字を植栽と電飾とでアピールしているものです。
その「赤」がある高山の中腹に広がるのが赤穂みかんの農園です。
インターからは約5分。山の中腹にあるので見晴らしは抜群。赤穂市内はもちろん、播磨灘をはさんで小豆島がすぐ近くに、天気のいい日は四国まで見えるんですよ。

農園を経営するのは、高木芳教さん。
高木さんは昭和11年生まれで、昭和38年にアメリカから帰国し、高山周辺の開拓に加わりました。
そのときすでに、先住の人が植えたみかんの木があったそう。みかん山は、塩田で働く人たちが、雨が降って仕事がないときに手入れをしていたのが起源だとか。

今の木は昭和48年に植え替えたもの。4000本植えたけど、枯れたり、干ばつにあったりで2000本に減ってしまいました。
そのほか、墓地公園など2箇所に「極早生」の木が300本ほどあるそうです。

木は高いもので3メートル。近くに行くと結構大きい印象。木によって40~200kgまで収穫数もいろいろです。

赤穂みかんをいただきました。皮が薄くてツルツル。本当にきれいなみかんなんです。

でもワックスは一切なし。味はみずみずしくて爽やかな甘み。本当においしい。糖度は最低でも11度。コンスタントに15~20度はあるそうです。

私自慢じゃないけど、小さい頃からみかん好きで、毎年冬になると手の平が「まっきっきー」になっていたくらいなんです。「甘いだけではあかん、コクがないと。後々に記憶に残るようなみかんを作りたい」と高木さん。

十分記憶に残りますけど~。

おいしさの秘密をお聞きしました。「みかんは谷ではなく尾根がいい。ここは日が当たって風通しがいい。これは地の利。早生興津という品種がこの土地に合った。技術的には、根は下ではなく横に這わせるとよい。余り水の多いところはダメだが、水がないと枯れる」。高山という土地がみかん栽培に適している+品種が土地に合った+企業努力ということでしょうか。

そして一番のこだわりは、除草剤を一切使ってないこと。草は全部刈って堆肥にする。低農薬有機肥料で育てているそう。おいしいくて安全ならいうことないですよね。

みかん狩りのシーズンは、11月の1ヶ月。

農園は入ってみると外から見るより広い。きれいな景色を見ながら、みかんを収穫するとおいしさ倍増って感じ。
休憩所奥側は段差が少ないので、車椅子の方も入れるそうです。

12月はみかんの木のオーナーが収穫をするシーズン。毎年楽しみに来られる方も多いとか。1本1口で7~8口買っている一般の方もいるそうです。

12月には出荷も最盛期を迎えます。北海道から九州まで高木農園ファンはほとんどがリピーターです。

「一番のやりがいは?」と聞くと「えーみかん作ってお客さんに喜んでもらうこと。よしも悪しもお客さんが教えてくれる」。

なるほど!「一番の敵は?鹿?天気?」と聞くと「一番の敵は自分や。自分がサボるのが一番あかん」。

すばらしいです。

「体が続く限りおいしいみかんを作りたい」と言う高木さんの笑顔がステキでした。来シーズンは必ずみかん狩りに来ます。

高木農園観光
住所:赤穂市塩屋3618
【みかん狩り】
期間:11月1日~30日
入園料:大人1500円、小人1000円、幼児500円(それぞれ土産付き)
30人以上の団体は割引
問い合わせ・申し込み:
0791-42-2651(兵庫西農業協同組合赤穂営農センター)
0791-43-6145(塩屋山開拓農協観光部・期間中のみ)